Claude Code Subagents in Parallel
複数のサブエージェントを“並列”で動かす。
独立した作業は同時に投げ、結論だけを集約する。依存がある作業は段で繋ぐ。Claude Code で並列実行を設計するときの 2 つの型と、固有の注意点をまとめます。
AI 駆動開発の相談をするChallenges
こんな場面に向いています
1 体のエージェントに作業を直列で積むと、独立な作業まで順番待ちになり、全体が遅くなります。並列で分けると、その状態を整理できます。
- 横断調査を 1 体に直列でやらせて、待ち時間が伸びてしまう
- 複数の観点(実装/レビュー/別解)の検証を、同時にかけたい
- どこまでを並列にしてよく、どこは順番に繋ぐべきかが決まっていない
Two Patterns
並列の 2 つの型
サブエージェントの並列実行は、大きく 2 つの型に分かれます。ファンアウトは、互いに依存しない独立タスクを同時に投げ、それぞれの結論だけを集約する型です。パイプラインは、前段のエージェントの出力を次段の入力へ渡す段組みの型で、依存がある作業を直列の待ちを減らしながら繋ぎます。どちらを使うかは「その作業は他の結果を待つか?」という依存関係の有無で決まります。段の中で並列にする混在もできます。Livune では複数のサブエージェントを実運用しており、独立な調査・検証はファンアウト、実装→レビューのように順序が要る流れはパイプラインで回しています。
“Each subagent runs in its own context window with a custom system prompt, specific tool access, and independent permissions.”
各サブエージェントは独自のコンテキストウィンドウ・専用のシステムプロンプト・限定されたツール権限を持って独立に動く、という公式の定義です。だからこそ複数を並列に分担させ、結論だけを集約できます。
出典: Claude Code 公式ドキュメント「Create custom subagents」
code.claude.com/docs/en/sub-agents
並列で効くのは依存のない作業だけ。独立なものは同時に投げ、依存があるものは段で繋ぐ。集約と最終確認は、必ず一箇所が持つ。
出典: Livune AI 駆動開発メソッド(一次情報)
Background Data
AI エージェント活用をめぐる動向
AI を開発に取り入れる動きと、その「任せ方」の課題は、公開・検証可能な調査で継続的に扱われています。下記は外部調査の数値で、独立タスクの並列化や権限の分離といった設計が要る理由の背景データです。
※ 下記は外部の公開調査の数値です(一次ソースを 2026 年 6 月時点で確認)。Livune の主張ではなく、業界全体の動向データを参照しています。
開発者を対象とした年次調査(2025 年)では、回答者の 84% が AI ツールを利用、または利用予定と回答したと報告されています(前年は 76%)。
出典: Stack Overflow Developer Survey 2025
survey.stackoverflow.co/2025/ai
同じ調査では、プロの開発者の 51% が AI ツールを毎日利用していると報告されています。
出典: Stack Overflow Developer Survey 2025
survey.stackoverflow.co/2025/ai
一方で、AI エージェントを週 1 回以上の頻度で使う開発者は 23% にとどまると報告されています。ツールの利用は普及しても、"エージェントに任せる" はこれからの段階です。
出典: Stack Overflow Developer Survey 2025(The New Stack による集計)
thenewstack.io
AI エージェントを業務で使った開発者の約 7 割(生産性向上 69%、特定タスクの所要時間短縮 約 70%)が効果を実感したと報告されています。だからこそ、独立タスクの並列化で待ち時間を削る価値があります。
出典: Stack Overflow Developer Survey 2025
survey.stackoverflow.co/2025/ai
同時に 87% が回答の精度を、81% がデータのプライバシー・セキュリティを懸念しています。並列でも「結果を構造化して集約する」「書き込みを分離する」設計が要る、という論拠になります。
出典: Stack Overflow Developer Survey 2025
survey.stackoverflow.co/2025/ai
How to Run in Parallel
並列実行の作り方
並列の核は 3 つです。独立性を見極め、同時に投下し、結論を構造化して集約する。この順で考えると、取りこぼしも衝突も防げます。
独立性を見極める
「この作業は他の結果を待つか?」で判定します。互いの結果に依存しなければ並列、前段の出力が要るならパイプラインで段に繋ぎます。
同時に投下する(ファンアウト)
独立タスクを同時に投げます。全体時間は「直列の合計」ではなく「最も遅い 1 本」に近づきます。極小タスクの過剰な並列は往復コストで逆効果になるので、粒度を揃えます。
結論を構造化して集約する
各エージェントの出力を決まった形(構造化)で返させ、集約側で検証します。自由形式テキストの寄せ集めは、抜けに気づけません。失敗した本は欠落として扱い、残りで集約します。
Pitfalls
並列ならではの注意点
並列実行には、直列にはない固有の落とし穴があります。設計の段階で 3 つを潰しておくと、安定して回せます。
書き込み衝突
同一対象への同時書き込みは壊れます。書き込みが競合しうる作業は対象を分離するか直列化し、read-only の調査・検証だけを安全に並列化します。
結果の取りこぼし
自由形式の寄せ集めは抜けに気づけません。決まった形で返させ、集約側で検証します。「何本中何本成功したか」を可視化します。
失敗エージェントの扱い
1 本の失敗で全体を止めません。欠落として扱い、成功分だけで集約 → 必要なら再実行します。同期待ち(バリア)は本当に必要なときだけにします。
並列でも、任せる ≠ 投げっぱなしです。最終差分の確認と実動作確認は、人(またはオーケストレータ)が持ちます。責任の所在は集約側にあります。
FAQ
よくある質問
Claude Code で複数のサブエージェントを並列で動かすには?
依存のない独立タスクを同時に投げ、各エージェントの結論だけを集約します。
直列にすると待ち時間が無駄になるためです。
依存がある作業はパイプライン(前段の出力を次段の入力へ)で繋ぎます。
「ファンアウト」と「パイプライン」はどう違う?
ファンアウトは独立タスクを同時並列で投げる型、パイプラインは前段の出力を次段へ渡す段組みの型です。
依存関係の有無で選ぶためです。
段の中で並列にする混在もできます。
並列にして良いタスク・ダメなタスクの見分けは?
互いの結果に依存しなければ並列可、前段の結果が要るなら直列/パイプラインです。
依存を並列にすると不整合や手戻りが起きるためです。
「この作業は他の結果を待つか?」で判定します。
並列実行で結果を取りこぼさないには?
各エージェントの出力を構造化(決まった形)で返させ、集約側で検証します。
自由形式テキストの寄せ集めは抜けに気づけないためです。
失敗したエージェントは欠落として扱い、残りで集約します。
複数エージェントが同じファイルを編集して衝突しない?
書き込みが競合しうる並列作業は、対象を分離するか直列化します。
同一対象への同時書き込みは壊れるためです。
read-only の調査・検証は安全に並列化できます。
並列にするとどれくらい速くなる?
全体時間は「直列の合計」ではなく「最も遅い 1 本」に近づきます。
独立作業が同時に進むためです。
往復コストがあるので、極小タスクの過剰な並列化は逆効果になります。
失敗したサブエージェントがいたらどうする?
欠落として扱い、成功分だけで集約 → 必要なら再実行します。
1 本の失敗で全体を止めないためです。
集約前に「何本中何本成功したか」を可視化します。
並列とパイプライン、どちらをデフォルトにすべき?
段の間に依存があるならパイプライン、純粋に独立ならファンアウトです。
不要な同期待ち(バリア)を避けると wall-clock が縮むためです。
「全部の結果が揃わないと次に進めない」ときだけ全体同期します。
並列実行でも人(オーケストレータ)は何を確認する?
最終差分の確認と実動作確認は人または親エージェントが持ちます。
各エージェントの「できました」と実動作は別物だからです。
並列でも責任の所在は集約側にあります。
並列サブエージェント運用でありがちな失敗は?
依存のある作業を並列化して不整合 / 結果が自由形式で取りこぼし / 書き込み衝突、の 3 つです。
独立性・構造化・分離の設計不足が原因です。
型(独立性の見極め・構造化集約・対象分離)に戻ると防げます。
サブエージェントは何体まで並列にできる? 増やしすぎると?
実運用では同時に走らせる数に上限があり、超えた分は順番待ちになります。やみくもに増やしても速くなりません。
同時実行するエージェントは計算資源を共有するため、過剰な並列は待ち時間や往復コストで相殺されるためです。
独立した適量のタスクを束ねるのが効きます。極小タスクの大量並列は逆効果です。
AI 駆動開発を社内で型にするにはどこから始める?
まず独立タスクの並列化と「作る/レビュー」の分離から始めます。
小さく安全な分業が定着の入口だからです。
体系的に学ぶなら Livune の AI 駆動開発研修・本番運用支援をご利用ください。
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